2012-01-01から1年間の記事一覧

第263回 日本の政治 無責任さが極まった

きわめて無責任で、理不尽なことが恥ずかしげもなくまかり通るのが日本の政界です。 近年の出来事でその最たるものは…。 衆議院で一議席を得るために必要な得票数が選挙区ごとに大きく異なっている、いわゆる“一票の格差”がすでに違憲状態であるという最高裁…

第262回 末路を歩き始めた“壊し屋”

12月16日に投開票が行われた衆議院議員選挙では、事前に予想されていたいたとおりに、自民党が圧勝しましたね。 一方で、必ずしもそうなるとは予想されていなかったのが、民主党を離脱したあとに小沢一郎元氏が率いていた「国民の生活が第一」(後に「日…

第261回 なんで「もちろん」なのだ?

衆議院議員選挙の投票日が近づいているというのに、どの政党も、とりあえず票が集められそうなテーマを声高に叫ぶだけで、それをどう実現するかについては何も告げませんし、さらに情けないことには、いまの日本が抱えている最大の問題であるはずの“少子高齢…

第260回 礼に始まり礼に終わる?

2012年の福岡場所は横綱白鵬が優勝して11月25日に終了しました(九州場所をあえて福岡場所と呼ぶのは、名古屋場所を中部場所、春場所=大阪場所を関西=近畿場所、夏(5月)場所・秋(9月)=東京場所を関東場所とは呼ばないから、整合性というこ…

第259回 「小さいこと」はあとでどうにでもなる?

12月になると衆議院議員選挙が行われます。 どうやら、日本人は、ほんの数年のあいだに、二度目の本格的な“政権交代”を経験することになりそうです。 原則論としては、どんな政権にしろそれが粗末な政治しかできないときには権力の座から下す−というのは、…

第258回 論理的につなげられない

論理的に筋が通らない下のような記事を書き、それをアナウンサーやキャスターに読ませつづけているのは、それを正すシステムと能力がNHK(日本放送協会)にはないからだとしか思えません。このような悪文を視聴者の耳と頭脳に、日常のこととして、これで…

第257回 ビジネス環境が最悪に近い国 フィリピン

10月24日のフィリピン版「YAHOO NEWS」に【Doing business in PH among most 'difficult' in the world】というタイトルの記事がありました。フィリピンでビジネスを行うのは世界で最も“難しい”方に属する、という内容です。 * 初めてフィリピンを訪れ…

第256回 駐車した車が見つからない!

前回の“タバコを再び吸ってしまった夢”の話に引っ張られて、今回も夢について書くことにしました。 学説はさまざまなのかもしれませんが、睡眠中に見る夢は、わたし自身についていえば、そのほとんどが“何かをやろうとするがそれができない”というものです。…

第255回 ニコティンというやつは

……タバコを吸いたくなった。目の前には、金属製の円形の、スタンド状の灰皿もある。箱からタバコを一本取り出し、火をつけようとして、気がつく。ここはロビーだ。劇場か映画館のロビーだ。こんなところでタバコを吹かすのはマナー違反じゃないか。でも、灰…

第254回 再び「不打不成交」について

振り上げたこぶしのおろし時、おろし場所を中国政府が知らないとなると…。 * 「苦言熟考」は2011年の6月に「不打不成交」という中国のことわざについて書いています。このことわざを、1972年に、日中国交回復のための二国間のやりとりの中で、毛沢…

第253回 日本語が貧弱になりつづけている

劣化に歯止めがかからない日本語を憂えるエッセイを「苦言熟考」は何度も書いてきました。その劣化が進むに従って、日本を立て直していくという最大限に重要な役割を担うはずの政治家たちを先頭にして、日本人の思考力がますます貧弱になってきていると感じ…

第252回 「梅ちゃん先生」 −3− そんなばかな!

NHKの“朝ドラ”「梅ちゃん先生」がもうすぐ放送終了を迎えますね。 この番組を見なくなってからかなりの日数が過ぎていますので、ストーリーがいまどんなところに来ているのかについては想像もつきません。 うすまってくる記憶に頼ってではありますが、こ…

第251回 「証拠を示せ」はおかしいのでは?

いわゆる“朝鮮人従軍慰安婦問題”で、石原東京都知事や橋下大阪市長、安部元首相などが、ほとんど一斉にといった具合に「慰安婦の強制連行(徴用)などに旧日本軍が直接関わったと言い張るのなら、韓国側はその証拠を示せ」と声を高めています。 どこかが変で…

第250回 「梅ちゃん先生」 −2− それではただの愚か者です

日本放送協会(NHK)の“朝ドラ”「梅ちゃん先生」を見なくなってから、かなりの日数が過ぎました。見なくなって、朝から無用にいらだつことがなくなりました。疑いありません。 今回も、その、見なくなった理由の一つを、前回同様に記憶だけに頼って、書くこ…

再々掲載 第50回 安倍首相の辞書には<セクハラ>はない?

いえ、安倍首相に限らず、<従軍慰安婦>問題で<日本軍による具体的な強制はなかった>とする人たちの論理では<この世界に“セクハラ”は存在しない>ことになってしまいます。どういうことかといいますと…。 * <朝鮮日報>のインターネット版(2007/6/28…

第249回 「梅ちゃん先生」 もう見ていられません −1−

NHK(日本放送協会)の朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」をとうとう見なくなりました。 いったん見始めた連続テレビ小説は、これまでは、そのできがいくらか悪いと思っても、6か月間にわたって、まあ、なんとなく見つづけましたから、途中で見なくなった…

第248回 ついに想像力も枯れ果てて…

【日本の労働力、2030年に950万人減 厚労省試算】(2012年7月23日 朝日新聞) <少子高齢化への今後の政府の対策がうまくいかないと、2030年の労働力人口は10年の約6630万人から約950万人減る、との推計を厚生労働省が23日まとめた>…

第247回 その「あり」の使い方はやはりおかしい

要点だけ取り上げていいますと、「新潮国語辞典 現代語・古語」では「ある(有る・在る)」には 1.存在する 2.居る。住んでいる 3.生きている。生活する の三つの意味があると説明されています。 「現代国語例解辞典」(小学館)では「ある(有る・在…

第246回  だれもかれもが悪質な言い逃れ

日本語をきちんと話そうという人間が減りつづけているために、日本は全体として、正しい筋道で物が考えられない国になっている。だから、どの分野、どの社会においても、行くべき方向に事がまっすぐ進まない…。これでは日本は衰退してしまう。「苦言熟考」の…

第245回 “官僚思考”が日本を危うくしている

民主党を離れ(除籍処分を受けたあとに)新党「国民の生活が第一」を立ち上げた小沢一郎氏が、その騒動のあいだに民主党を非難する道具としてほとんど言及しなかったことがあります。前の衆議院議員選挙の際に民主党が掲げた、いまとなっては悪名高き、あの…

第244回 小沢さん これが“壊しおさめ”ですね

小沢一郎氏が(あえて“やっと”と言ってもいいのですが、とにかく)民主党を離党しました。 決断力に欠けた、臆病者の、手前味噌の誇大妄想を喧伝することでなんとか自分の地位を政界に保ってきたこの旧時代の政治家が、離党によって(とりあえずは、自民党か…

第243回 預金が戻ってきました

フィリピンに移住したときからほぼ6年間にわたってずっと使ってきたE銀行が4月に経営破綻してしまったことを前に伝えました(第240回)。今回は“その後”について報告します。 E銀行を管理下に置いたフィリピン預金保証協会(PDIC)は、インターネット上…

第242回 思考の踏み出しを誤ると…

NHK(日本放送協会)のテレヴィが数年前に、時代劇でときどき使われる言葉に「小股の切れ上がったいい女」というのがあるが、この「小股」とはいったい体のどこを指しているのだろうか、という疑問を提出して、それに自ら答える、という番組を放送したことが…

第241回 術後の経過もいいようです

5月の18日に右目の、23日に左目の白内障の手術を福岡の病院で受けました。その後の経過は実に良好で、手術を受ける前の不便さや不快さはいったい何だったのだろう、いや、そもそも、なぜもっと早いうちに手術をしてもらっていなかったのだろう、と自問…

第240回 銀行が経営破綻 さあ 預金は?

外国で暮らしているのですから、当然のことながら、“何もかもが日本でのものとおなじ”というわけにはいきません。 住んでいるマカティ市での超高層ビル建築ブームぶりだけを見ていると、フィリピンをいまでも開発途上国と呼んでいいのかと、ふと首を傾げてし…

第239回 言いたいことだけを言ってすませる

自分が言いたいことだけを言ってすませることが日本ではあまりに普通になっています。 言ったことの根拠を自らちゃんと示す者もまれですし、何かに反対しているのに具体的な代案を出す者もほとんどいません。 関西電力大飯原子力発電所の再稼動が必要だとい…

第238回 “つけ焼き刃”に頼る教育では…

あなたは今夜、家族のために夕食をつくります。当然のことながら、何をつくろうかをまず考えます。冷蔵庫の中に何があるかも見てみますよね。食材や調味料などが足りないということになれば、買いだしに出かけもします。つまり、そうですね、たとえば、油を…

第237回 韓国のドラマをあまり見なくなりました

経済を大発展させてきた韓国にも、その将来を心配しなければならない現象が見え始めているようです。 韓国の新聞社などによると、最大の懸念材料は、日本とおなじく、遅かれ早かれ、少子高齢社会が到来することが明らかであること。 それを補うために、韓国…

第13回 こんな言い方は耳障りですよ  閲覧(734)   2007/10/30

日本語の“乱れ”についてまた書かせてください。 今回指摘したいのは「NHKのアナウンサー(キャスター)たちは<体言(名詞)+です>という言い方を多用しすぎる」ということです。 マニラでは見られませんから断言はしませんが、民放各局でも同様ではな…

第212回 正しく使われなくなった「確信犯」 (2011-09-01) 

多くの人びとに正しく使われていない日本語の一つに「確信犯」があると長く感じつづけていました。「この使い方はこの言葉がもともと定義された意味とは違っている」と思ったことが過去に何度もありました。ずいぶん前から誤用はまれではなくなっていました。…