2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

第105回 ブッシュ大統領:21世紀初頭の世界の大不幸

ジョージ・W・ブッシュ氏が21世紀の最初の8年間にアメリカの大統領に選出されていたのは、アメリカだけではなく、世界全体にとって大きな不幸だった、と広く語られる日が来る、とかねがね周囲に言っていました。 <ステアク・エッセイ>第44回(http:/…

第104回 急ぎすぎたのでは? 裁判への被害者参加制度

<殺人や誘拐、死亡交通事故などの重大事件・事故で、被害者や遺族が加害者の裁判にかかわる「被害者参加制度」が始まった。1日以降に起訴された事件が対象となる> <ドイツやフランスなどで同様の制度が導入されている> <被害者は、法廷で検察官の隣に…

番外 「翻訳で遊ぼう」 おまけ編 =2=

- - 10 - - 「(略)言葉と行動に限って下さい(略)」(P.145) 検察官グリグリアはクレアへの尋問をつづけていますが、この証人は思い入れたっぷりの言葉や身振りを証言に混ぜてしまう傾向があります。あとで死体となって発見されたネッドと交わした会話に…

番外 「翻訳で遊ぼう」 おまけ編 =1=

- - - - - 「合理的な疑い」(文庫本)から * * * * * 数日間休憩したら、また<やる気>が出てきました。以下は<おまけ>です。楽しんでいただけたら幸いに思います。 - - 1 - - [MURDER] [MANSLAUGHTER] アメリカの小説やドラマに出てくる<殺人>事件に…

番外 「翻訳で遊ぼう」 “はてな?”集 =5=

- - - - -<041> 「(略)これはお遊び番組ではなく、テレビの法廷ドラマでもない」(P.14) “(略)This is not a game show, and it is not ‘The People’s Court.’(略)” (PAPERBACK 0.207) 陪審員の候補者たちに、コリノ判事が選考過程などについて説明し…

番外 「翻訳で遊ぼう」 “はてな?”集 =4=

- - - - -<031> 「よくやった。次ぎはそれを立証する方法を見つければいいだけだ。誰か信用の置ける人間で、証言できる者を探そう」 ミラーが顔をしかめた。「やってみたら、ライアン、わたしを危険にさらして」(P.320) “Great. Now all we need is to f…

番外 「翻訳で遊ぼう」 “はてな?”集 =3=

-----<021> (略)ミラーは自分の机に目を伏せた。「血のつながった人間を使い捨てることは、方法の一つとしていささか挙げにくいのですが」 「ネッドか」ライアンが補った。(P.205) She looked down at her desk. “The natural person for us to trash …

番外 「翻訳で遊ぼう」 “はてな?”集 =2=

"REASONABLE DOUBT" (Ivy Book)とその日本語版文庫本(出版社と翻訳者の名は伏せておきます)を読んで「はてな?」と感じた個所を順に拾ってみました。 --------------<011> バーの薄暗い照明の中ですら、明らかに赤くなった青灰色の目が涙であふれた。(…

番外 「翻訳で遊ぼう」 “はてな?”集  =1=

"REASONABLE DOUBT" (Ivy Book)とその日本語版文庫本(出版社と翻訳者の名は伏せておきます)を読んで「はてな?」と感じた個所を順に拾ってみました。 --------------<001> リムジンから黒い人影が降り立つのに目もくれず…(文庫本上 P.11) He had bare…

第34回 改題再掲載 翻訳はホントウニ難しい!! (4)

「RESONABLE DOUDT 合理的な疑い」の誤訳紹介をつづけます。 -------------- 今回は前回までとは少し異なったやり方で遊んでみましょう。 問題の個所は文庫<下>の384ペイジです。 ジェニファー裁判では陪審の評決がすでに出ており、量刑の宣告を待つ段…

第33回 改題再掲載 翻訳はホントウニ難しい!! (3)

前回のつづきです。 <翻訳で遊ぼう 第3弾>ということにしておきましょう。 やはり<上級篇>ですね、これも。 -------------- さて、原文(の単語など)を勝手に変えて翻訳する…。 古いところでは、日本の古代史学界がありますね。多くの学者が、自分の解…

第32回 改題再掲載 翻訳はホントウニ難しい!! (2)

きょうは<翻訳で遊ぼう 上級篇>という副題をつけておきますね。 今回も材料として<エッセイ31>と同じく「REASONABLE DOUBT」Philip Friedman (IVY Book)と(出版社・訳者名は伏せたまま)その日本語版を使わせてもらいます。 まず、下の日本語訳から見…

31回 改題再掲載 翻訳はホントウニ難しい!! (第1)

<ステアク・エッセイ>第31回として発表したものに少し手を加えてここに再掲載します。 ----- 手元に12〜3年前(1990年代の初めごろ)に買ったペイパーバックがあります。法廷推理小説<REASONABLE DOUBT> Philip Friedman (IVY Book)です。アメリ…