“匿名”報道は信頼喪失のもと

  <<報道機関の<個性>はどこに行ってしまったのでしょう?国民が必要としている多様性のあるニュース報道は、日本では、とうに死に絶えてしまっているのでしょうか?
  <そうそう、日本の記者やリポーターは、せっかくニュースの発生現場にいるのに、本社のデスクと語り合って合意したことしかリポートができません。現場での突発的な出来事にもちゃんとは対応できません。それは彼らが、自らの頭脳を使って事態を把握し、それを文章にまとめて説明するという作業をしてこなかったからに違いありません。“個”を消し去って報じることを、所属する報道機関に強いられてきたからにしろ、記者やリポーターが自分を磨くという努力をまったくせずに過ごしてきたからに違いありません。
  <デスクが仕上げた記事を読み上げているだけでは“個”は輝きません。“個”を磨きぬかなければ<信頼>は得られません。個々の記者・リポーターが<信頼>されなければ報道活動自体が信用されません。日本の報道機関はそのことを理解していません。
  <現場で取材する記者やリポーターには自分の名を名乗らせるべきです。日本の報道界に有能な人材を育て、その信頼度を高めるにはどうしても必要な改革です>>