第384回 「巧言令色(こうげんれいしょく)」

「春秋」(2019/04/02付 西日本新聞朝刊)にこんな指摘がありました。

 

   <令には「巧言令色(こうげんれいしょく)」の用例もある。「令色」とは人に気に入られるよう顔色を飾ること。つまり口先だけ、表情だけを取り繕い内実を伴わない様。昨今の永田町や霞が関にはびこってはいまいか。国民に心から寄り添う政治で、令の語意が「万事によい」と定着すれば、それが本望だ>

  (https://www.nishinippon.co.jp/nnp/syunzyu/article/499140/

 

  小学館現代国語例解辞典によると「令色」には

  <人に気に入られるように、こびて顔色をつくろい飾ること>

  という説明があります。

 

  確かに、いまの政界・官界に蔓延している風潮をこの「令」という文字は実によく表しているようです。

 

  一方で、「令和」の「令」を「命令」の「令」だと受け取れば「令和」は<和すことを命じる>という意味になりますね。

  <お上の言うことに黙って従え>と言われているわけです。