マニラ首都圏(National Capital Region)での暮らしを月収15,000ペソで立てるためにはどうすればいいかを提言したこんな記事がありました。15,000ペソというのはほぼ37,500円に当たります(1ペソ=2.5円で計算)。
== Living in Manila with P15,000 income ==
by MoneyMax.ph October 28, 2014
(http://www.moneymax.ph/blog/living-in-manila-with-p15000-income/)
フィリピン人の暮らしぶりの一端をこのここからも覗き知ることができますので、紹介することにしました(ただし、この記事は、英語を勉強をしたいときの手本になるほどの質では書かれていませんから、そのつもりで読んでください)。
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Today, the minimum wage in NCR is at PHP 466 per day which is rough around PHP 10,000-12,000 monthly depending on the number of working days per month. −−今日、マニラ首都圏での一日当たりの最低賃金は466ペソ(1165円)だ。だから、月のうちに何日働くかによるが、それで暮らす人たちの月収は大方のところで10,000ペソ(25,000円)から12,000ペソ(30,000円)になる。
People earning this range are mostly entry-level staff and those who provide general services in companies and government offices. −−この辺りの月収で働く人たちは、大概が初歩的なレヴェルの仕事に就き、企業や官公庁の事務所で種々雑多に働いている。
While some with better education for an entry-level earn more or some people who took time and performed well for a raise. −−初歩的な仕事でも、より良い教育を受けていれば、ましな給料がもらえるし、仕事に時間を費やして業績を上げれば、昇給する。
Or for some business starters and freelancers who earn around PHP15,000. −−自分で商売を始めたばかりの人、フリーランサーで、その月収が15,000ペソ前後の人たちもいる。
Here’s how to make your meager income enough to survive the everyday expenses: −−そんな程度の乏しい収入ででも日々の暮らしの出費をなんとかやりくりする方法をここに紹介する。
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Change attitude towards money = おカネに対する態度を変えなさい
For some, earning PHP 15,000 a month is just enough; for some, it’s an everyday struggle to actually make it to the next payday. −−月収15,000ペソというのは、ある人びとにとってはまあ十分だが、それだけでは次の給料日まで毎日カネに苦労する人たちもいる。
The difference? Their lifestyle. People’s attitude towards money differs from how they were raised and how their way of life every day. −−その違いは?ライフスタイルだ。おカネに対する人々の態度は、どのように育てられたかや日々の暮らし方がどうかによって違ってくる。
To be able to achieve better results, be willing to change your routine for the better. −−いい結果を達成するためには、意識して自分の常の暮らし方を改善することだ。
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List down your expenses vs. your income = 自分の収入と出費をを表に書き出しなさい
Considering you’re renting in Manila in a household of 4 and working as an employee for a PHP15,000 income and commuting every day. This may help you on budgeting: −−もしあなたがマニラで借家住まいをしている4人家族で、その月収が15,000ペソ、毎日通勤しているとすれば、下の予算案が参考になるだろう。
Food (PHP175/day) 5,250.00 / House (Rent) 4,000.00 / Communications (Prepaid Load or Mobile Plan, Internet) 800.00 / Utility (Power, Water) 1,500.00 / Other Groceries 1,500.00 / Transportation (PHP8.50 Jeepney ride for 22 working days) 374.00 / Savings (10%) 1,500.00 / TOTAL 14,924.00
ちなみに、我が家の近くの日本食のファストフード店の“ジャパニーズ・コンボ”(ちらし寿司とてんぷらの組み合わせ)が170ペソですから、1日の4人分の食費を175ペソに抑えるのは至難だと言えるでしょう。
狭いスペイスを一人当たり1,000ペソ(4人で4,000ペソ)で貸す“住宅”というのは、日本人の普通の感覚には、事実上個室というものがない“かなり粗末な家”と映るはずです。
水道光熱費が1、500ペソと比較的に高額であるのは、主として、電気料金のせいだといえます。
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Maximize your resources and cut costs = 収入源を最大にし、経費を削りなさい
It’s crazy to spend beyond your means because it will only leave you with debt. It’s plain and simple: just make do of what you have. −−自分の収入以上に使うのはまともではない。使えばそれは借金になるだけだ。分かりきった、単純なことだ−自分が持っている分でやりなさい。
But more often than not, it’s the most difficult to realize. −−ところが、大概の人々にとって、そのことに気づくのは容易ではない。
If you are earning PHP 15,000 a month, would you go on binge eating every now and then? −−月収が15,000ペソでも、ときどきは食べ回りに走るだろうか?
Would you go out every Friday night and spend for pricey liquors or shop ‘til you drop on mall sales? Would you want to start a family without sufficient savings? −−十分な蓄えがないのに結婚して家族を持ちたいと思うだろうか?
I don’t know about you, but people on their right state of mind wouldn’t do that, for sure.−−あなたのことは知らないが、まともな頭の持ち主なら、そんなことはしないはずだ。
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Put everything on paper (or on screen) = 何もかもを紙(あるいはコンピューター)に記録しなさい
Most of us are really busy and in order for everything to work based on our plans, some people needs to have some visuals to track their goals and progress. For instance, having a single bright note on your desktop (if you’re always on your computer) that says, “Have you deposited PHP 1,500 in your savings today?” However, if you’re the type who hates to see numbers and letters and a picture person, put an image of your dream home or car magneted on your refrigerator; whenever you see it, it will remind you of your big goals.
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Don’t forget to save = 蓄えることを忘れてはならない
Make sure you pay yourself first before even paying your other expense.
As much as possible, allot 5-10% of your salary and deposit it to your savings account or invest on stocks and mutual funds to multiply your money. −−できるだけ、給料の5%から10%をよけて、それを預金口座に入れるか株あるいは投資信託に使いなさい。
As they say, receiving a big income loses its sense when you don’t have savings.−−言われるように、蓄えがなければ、大きな収入にも意味がなくなるのだから。
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MoneyMax.ph がここで例として取り上げているのですから、“4人家族 月収15,000ペソ”という家族も現実には少なくないのでしょうね。だから、そんな家族にとっては“節約と蓄え”がよりましな将来への鍵だとこの記事は述べています。
わたしが知るところでも、メトロマニラの多くの家族は、まずは家賃が低いところに住み、外出・外食などを抑えながら日々を過ごし、子ども世代が仕事に就くと、家族全員の収入を一つに集めてなんとかその“節約と蓄え”を実現しようとしているようです。
一方で、“節約と蓄え”には縁遠い暮らしを強いられている家族が多いことも事実ではありますが…。
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〔参考記事〕 フィリピン・インサイドニュース 【労働】『焼け石に水』状態 各地域で最低賃金引き上げ http://www.ph-inside.com/news/board.php?board=news02&config=&command=body&no=264&
<首都圏では2013年10月に10ペソ引き上げられて、最低賃金は1日当たり466ペソとなっていて、これに対してフィリピン最大の連合労働組合組織『フィリピン労働組合会議(TUCP)』は『慢性的な高インフレが続く状態では焼け石に水で、政府は働く者を低賃金でこき使うことしか考えていない』と批判し、1日当たり135ペソを上げることを要求している>
<しかしながらRTWPBは『労使双方の協議と、社会・経済的条件を考慮した上で最低賃金は決まる』と牽制、支払う側に有利な位置に立っていることを露呈している>
<この最低賃金だが実際に守られているのは大きな会社と、外資系の会社などであって、実際は最低賃金以下で働かせられているのが実態で、膨大な失業者数と共に政府の労働行政が何ら改善、進捗していない状況をこの最低賃金裁定で見えると識者は指摘している>
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