歴史や科学、データを軽視している

 

最大の問題は、政府が説得力のあるデータに基づいて、「こういう対策をこれだけの期間実施すれば、これだけの効果が表れるから、若い人々も協力してほしい」と説明しないということです。だから、菅首相が「協力してほしい」とお願いしても、若者の心には響かないのです。   

<政府は新型コロナに関するさまざまなデータを持っています。政府がこれらのデータを具体的な数字で示せば、国民全体で避けなければならない行動を認識・共有することができるはずです。

新型コロナの度重なる感染拡大は、これでもかというほど、政府の無力さをさらけ出しました。すべてのミスに通底しているのは、歴史や科学、データを軽視しているということです。さらに悪いことに、これまでの間違いを認めることができず、根拠もなく収束させると言い切る精神論に、国民は辟易としています。


 アメリカ人、少なくともアメリカの野球ファンは、おそらくは、野球というスポーツは一本、一打、何厘何毛を競うものだから、戦う場の形状がそれぞれに異なっているからには、その違いを明示して、つまりはできるだけ正確な情報をフェアに提供して、ファンに了解、納得してもらうべきだ、と考えているのです。ファンの方も、フェアな情報なしには野球が十分には楽しめない、と。
<日本はどうでしょう?プロ野球球団はなぜ、本拠地の外野ウォールの距離表示をさけるのでしょう?

一方で、ファンの方も、距離表示がないことに抗議することはありません。だれかが抗議したというような報道に触れたことはありません。距離表示は、平均的な日本の野球ファンにとっても、重要な情報ではないのでしょうね。球団もファンも、そこまで追い求めることなく、「まあ、いいか」「そんなもんかな」などというところで思考を止めしまって?

自分たちのが発している情報が大きな欠陥品であることを彼らは知らないのです。ちょうど、ホームプレイトから外野ウォールまでの距離を示さないことが実はいかにプロ野球の面白さを損なっているかにプロ球団が気づかないように。
<恐ろしいことに、日本の政治指導者たちの知性や理性というのは、日本人全体のそれをそのまま反映して、その程度なのです。

 

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小山さんは日米同盟の重要性を認める一方でこう話す。「米軍と活動することで応分のリスクも求められるだろう。危険であるほど事実を明らかにし、国を挙げて議論すべきだ。今の日本はそうなっていない。